昨年のベネチア国際映画祭にてケイリー・スピーニーが最優秀女優賞を受賞したソフィア・コッポラ監督(『ロスト・イン・トランスレーション』(03))の最新作『Priscilla』(原題)。世界が憧れるスーパースター(エルヴィス・プレスリー)と恋に落ちた14歳の少女プリシラの物語を描いた話題作が、邦題を『プリシラ』として4月12日(金)より公開されることが決定した。
『ロスト・イン・トランスレーション』(03)でアカデミー賞脚本賞・ゴールデングローブ賞脚本賞ほか、『SOMEWHERE』(10)でベネチア国際映画祭金獅子賞、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(17)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞するなど数々の賞に輝く映画監督、そしてファッション・アイコンとして世界に注目されるソフィア・コッポラ。その最新作は、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた少女プリシラがたどる魅惑と波乱の日々を、プリシラの視点で繊細に美しく描く物語。シャネル、ヴァレンティノの衣装が彩る華やかな恋に隠された孤独。そして常に高く評価されるソフィア・コッポラ作品のサウンドトラックだが、今回も音楽に注目。フランス出身のロックバンドPhoenixが担当し、美しく精巧な美術とともに60~70年代の空気を伝える。
主演は、本作で第80回ベネチア国際映画祭最優秀女優賞に輝いたケイリー・スピーニー(『パシフィック・リム: アップライジング』)。さらに第81回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)にノミネートされるなど、夢のような恋の恍惚と切なさを経験していく少女の心の変遷と外見の変化を驚くほど繊細な表情とたたずまいで表現し、「驚くほどにすばらしい演技」(Rolling Stone)など絶賛されている。そしてプリシラだけが知る、魅力的で華やかだが、傷つきやすく大人になりきれないスーパースター エルヴィスを演じたジェイコブ・エロルディは、「エルヴィスを演じきっている」(The Warp)と高い評価を受けている。
ソフィア・コッポラ監督は、「プリシラ・プレスリーの回想録を読み、彼女のグレースランドでの体験に心を動かされました。私が表現したかったのは、エルヴィスの世界に飛びこみ、紆余曲折を経てやっと自身の人生を見つけたプリシラの心情です。」と語るように、プリシラの視点で描かれる魅惑と波乱の日々に観客もまた引き込まれていく。シャネルやヴァレンティノが彩る飛びきり甘美なシンデレラストーリーのなかに、ソフィア・コッポラがこれまで描き続けてきた人間の孤独や疎外感といったビターなエッセンスを潜ませた緻密で繊細な本作は、「ソフィア・コッポラ 最高傑作」(Rolling Stone)、「First Loveの素晴らしさを描いてる」(Littie White Lies)と評価され、彼女の集大成と語っても過言ではない。昨年秋、全米ではA24が配給、そのファッション性と話題性で多くの若い女性客を魅了し、『ロスト・イン・トランスレーション』、『マリー・アントワネット』に次ぐ大ヒットとなっている本作がついに日本公開となる。
また今回解禁となった場面写真8点は、14歳の少女プリシラの儚げな表情から、恋に落ちたプリシラとエルヴィス、1967年当時話題となった結婚式の写真を再現したシーン(プリシラのウェディングドレスはシャネル、エルヴィスのタキシードはヴァレンティノが手掛けた)、自身がセレブとして注目の的となった華やかなメイクアップのプリシラ、そして、ジャンプスーツに身を包むエルヴィスとのツーショットなど、映画『プリシラ』の世界を表現する豪華で魅惑的なシーンとなっている。
4月12日(金) TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー