のみとり侍
(C)2018「のみとり侍」製作委員会
途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛とその妻・お鈴の元で働くことになった。
猫の“のみとり”とは文字通り、猫ののみを取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった。住む場所もなくなった寛之進であったが、貧しくも子供たちに読み書きを無償で教える佐伯友之介や長屋で暮らす人々の助けを借り、“のみとり”としての新生活が始まっていく。
ほどなくして、亡き妻・千鶴にそっくりなおみねと運命的な出会いを果たす寛之進。幸運なことに、初めての“のみとり相手”がおみねとなり、胸が高鳴る彼だったが、“のみとり”開始数分後、「下手くそ!」と罵られ失意のどん底へ。落ち込む彼の前に妻・おちえに浮気を封じられた恐妻家・清兵衛が現れる。寛之進は、欲求に忠実な清兵衛に「拙者に女の喜ばせ方を教えてはくれぬか!」と頼み込むのだった。その甲斐あってか、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、“のみとり”侍として一人前となっていく―。
しかし、時代は、老中・田沼意次の失脚により急遽“のみとり”禁令が敷かれる。寛之進はじめ“のみとり”たちは、一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう―。
果たして寛之進は、運命の相手・おみねとの恋を成就させることができるのか? そして武士として、男として、生き様を示すことはできるのか? 寛之進の運命は如何に!?