ブルーに生まれついて
(C)2015 BTB Blue Productions Ltd / BTBB Productions SPV Limited
1950年代に一世を風靡したジャズ・トランペット奏者チェット・ベイカーは、ドラッグ絡みのトラブルをたびたび起こし、スポットライトから久しく遠ざかっていた。1966年、公演先のイタリアで投獄されたのちにアメリカへ帰国したチェットは、俳優として自伝映画の撮影に参加するが、麻薬の売人から惨たらしい暴行を受け、病院送りの憂き目に遭ってしまう。
アゴを砕かれ、前歯を全部失う重傷を負い、キャリア終焉の危機に直面したチェットの心のよりどころは、映画で共演した女優ジェーンの存在だった。ジェーンの献身的な愛に支えられ、ドラッグの誘惑を絶ったチェットは場末のピザ屋でライブを行うようになるが、ケガの影響で思うような演奏ができない。旧知のプロデューサーのディック・ボックにも愛想を尽かされたチェットの再起への道のりは、とてつもなく険しかった。
それでもトランペットを手放さなかったチェットは徐々に輝きを取り戻し、ビバップの巨匠ディジー・ガレスピーの計らいでニューヨークの“バードランド”への出演が決定する。しかしその名門ジャズクラブは、かつて若かりしチェットがマイルス・デイヴィスから厳しい言葉を投げかけられた因縁の場所でもあった。やがてライブ当日、マイルスとディジー、ジェーンやディックが客席で見守るなか、人知れず極限のプレッシャーにあえぐチェットは、人生のすべてを懸けたステージに立つのだった……。
- 公開日
- 2016年11月26日(土)
- 監督
- ロバート・バドロー
- 脚本
- ロバート・バドロー
- 撮影
- スティーヴ・コーセンス
- 製作年
- 2015
- 製作国
- 英=カナダ=米
- 原題
- BORN TO BE BLUE
- 上映時間
- 97
- 配給会社
- ポニーキャニオン