網走番外地(1959)
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さいはての地北海道。一名網走番外地と呼ばれる網走刑務所の鉄格子にうつるあかね雲をながめながら、石塚肇は愛する妻みち子をしのび回想にふけっていた--想えば肇とみち子の出会いは不思議な縁だった。やくざと喧嘩、重傷を負ってみち子の父修造の病院にかつぎ込まれた肇は、みち子の輪血で一命を取りとめたが、その日からみち子の清純な面影が忘れられなくなった。ある日、みち子は自分が修造の実子でないことを知ったショックから家出、肇をたずねたが、来合せた肇の女、優子にののしられ淋しく去っていった。しかしやくざ同士の義理から恐喝、傷害を働き警察に追われる肇に、みち子はやさしく更生をすすめるのだった。府中の拘置所に入れられた肇を、みち子は日曜ごとにたずねた。肇もこのみち子の変らぬ愛情に更生を誓い、網走に送られて来た。