新諸国物語 オテナの塔 前篇
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風祭六太夫はかつて蝦夷の代官であった時、土地の酋長オテナ・カムイの集落を襲い、彼を殺し財宝を奪った。カムイは今はの際に息子夜泣丸にオテナの塔の秘密を告げて死んだ。場所を書いた巻物の行方は判らなかった。成人した夜泣丸は伊吹山麓に住む風祭六太夫の屋敷を襲って捕えられた。その前に彼は一子小源太を土地の庄屋小左衛門に托していた。夜泣丸は京に送られる途中脱走して行方不明となった。それから十八年、小源太は成長し小左衛門の娘深雪と恋を語る仲となった。相変らず代官として悪政をしいていた六太夫はある日夜泣丸か再び現われたこと、夜泣丸に一子小源太があることを知り、早速探索に着手した。