森繁の僕は美容師
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カン美容室の主人貫一は中年のやもめ男。長女はブリキ屋へ嫁入りし、家には行動派の次女蓮子と三女ちどり、長男万作、おばあちゃんと呼ばれている亡妻の母、それに姪の杵子が助手代りに働いている。忙しくて貫一は映画を見る暇もない。新聞記者がインタービューにきた。珍しい男性美容師として、母親代りのお父さんとして、精励する貫一を記事に書きたいというのだ。新聞記事のおかげで大繁昌。新聞にまで出たんだから、少しはリュウとしなくてはと、貫一は洋服を新調したが、家族全員のレジスタンスをまき起し、これはかなわぬと薬局をやっている姉のおしゅんの家へ避難した。そのおしゅんのところで、蓮子の縁談が持ち上った。