のれそれ
金もなければ人気もない。誰に望まれるわけでもない。ただ好きな音楽をやりながら全国を回るバンド、The FluMoon。結婚式に出席するため数年振りに故郷・浜松に帰ったボーカル小津は、地道に働くかつての仲間や病気の父を目にし、30半ばにして自分の生き方に疑問を覚える。
そんな中東京に戻る小津だったが、バンドのドラマーが脱退するという危機にみまわれてしまい、状況はますます八方塞がりに。うまくいかない現実に答えを持てないまま、バンドを乗せた車は、初めて行われる故郷でのライブへと走りだす。
モラトリアムな旅路の果てで、彼らが奏でたものは…。