オケ老人!
(C)2016荒木源・小学館/「オケ老人!」製作委員会
梅が岡高校に赴任してきた数学教師の小山千鶴は、バイオリンをもう一度演奏したい! という気持ちに駆られ、早速地元でエリートと言われているアマチュア・オーケストラに連絡を取り「入団したい」と伝えると、あっさりOKの返事。翌日、心躍らせながら練習会場の公民館へ向かうが、なんだか様子がおかしい。やってくるのは老人ばかり──。どうやら梅が岡には2つのアマチュアオーケストラが存在し、千鶴が入団したかったオケは「梅が岡フィルハーモニー」というエリート楽団で、問合せをした「梅が岡交響楽団」は老人ばかりのオケだった!
年寄りばかりのアマオケ「梅響」のメンバーは音楽は大好きだけれど、演奏はどヘタくそ、オケの練習よりもその後の“飲み会”が楽しみな彼らは、若い千鶴の入団を無邪気に喜ぶ。その姿を見て千鶴は自分の勘違いを言い出せないまま、しぶしぶ梅響のメンバーに加わることに……。さらには、心臓の調子が良くない野々村の代わりに指揮棒を振るはめになってしまう。
そして実は、「梅響」と「梅フィル」には因縁の関係があった。もともと梅フィルは梅響を勝手に脱退して作り上げた楽団。さらに梅フィルのコンマス・大沢は町に出来た大きな家電量販店「OS電気」の社長。彼は野々村が経営する今にもつぶれそうな電気店「野々村ラヂオ商会」を買収しようとしていたのだった。老人集団「梅響」と音楽エリート集団「梅フィル」という二つのアマオケの対立は深まるばかりだが、そんなとき、野々村が倒れてしまい、千鶴は梅フィルに内緒で入団して梅響のことはほったらかし、いよいよ梅響の存続に危機が訪れる。
千鶴がほのかに恋心を寄せる同僚の坂下先生、また、千鶴に何かとおせっかいを焼いてくる野々村の孫の和音をも巻き込んで、果たして千鶴とオケ老人!たちの梅響はどうなってしまうのか!?