ブラック・シー

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海洋サルベージの専門家ロビンソンは、ある日突然、11年間も勤め続けた会社からクビを言い渡され、途方にくれる。イギリス海軍に所属した15年も含め、30年近くも仕事一筋で、家族を犠牲にしてきたロビンソンにとって、陸上ので仕事は想定外なのだ。妻クリシーと12歳の息子のマーティンも彼のもとを離れてしまった。 そんな矢先、彼はかつての仕事仲間で、うつ病を患うカーストンから耳寄りな情報を得る。第二次大戦時に莫大な金塊を積んだドイツ軍のUボートが黒海のグルジア沖の深海に沈没したままになっているというのだ。その引き揚げに成功すれば新規巻き直しの大チャンスになると考えたロビンソンは、仲立ちをするダニエルズによって提案されたプランに飛びつき、オンボロ潜水艦を入手、その艦長を買って出る。彼は深海に潜って金塊探しをするメンバーを集め、急ごしらえのチームを結成する。老朽化したロシア製のディーゼル潜水艦に乗り込むのは、ロシア人とイギリス人の荒くれ男12人。海上を通るロシア海軍に探知されぬよう、深く、深く潜り、沈没したUボートが横たわる海域を目指す旧式のロシア潜水艦。潜水艦の外には、暗く冷たい死の世界があり、船内には、知力と体力の限りを尽くして任務を果たそうと意気込む男たちがいた。だが、ロビンソンが謎の投資家に渡す分を除いた金塊を乗組員全員で山分けすると宣言したのを機に、潜水艦内の空気は一変。一攫千金に目が眩み、次第に制御不能となった乗組員たちによって、取り分を巡る醜い争いが勃発する。やがて逃げ場のない船内は死闘の場と化す。果たして金塊は誰の手に…。

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