帰郷(2013)
大都市ベオグラードで暮らしていたヤンコは数年ぶりに故郷の村に帰ってきた。山奥の過疎化が進んだその村には、若者がほとんどいなくなっていた。母親のミリツァは家を片付け、ヤンコが暮らせるよう準備を進めていたが、ヤンコの目的は定住ではなく、別にあった。
一方、ミリツァの友人で、ヤンコと同世代の娘を持つストラージャはふさぎこんだ妻と入院中の娘の世話で表には出さないものの、そのストレスは頂点に達していた。
自分や友人が育ち、親の血と汗がにじんだ愛すべき故郷を次の世代はどうしていくべきなのか――。