お江戸のキャンディー
(C)2014 ジュ・デテストゥ・レ・コンコンブル/Love Place
EDOのスーパースター白鳥太夫の花魁道中が始まった。だが、彼の心の中は悲しみで一杯だった。可愛がっていた禿(かむろ)の朱里が足抜けに失敗して恋人と心中したばかりだったのだ。
同じくEDOの町にはイケメンばかりが給仕する若衆茶屋「飴屋」あり。断トツ人気No.1、ワイルドでセクシーな美貌のフリ松、クールな希典を筆頭に、様々な魅力を持つ男たちがそろっている。彼等に逢いたくて彼等を買いたくて昼な夜なに大繁盛。しかしフリ松は、まだ恋は知らない--。
或る日、眠れずにいたフリ松は、朝霧の川べりに佇む白鳥太夫と出会う。息を飲むほどの美しさ。ふたりは一目で恋に落ちた。
究極の愛を貫くには心中しかないと言われていたこの時代、将軍・六条近々正は止まらない足抜けと心中事件に業を煮やし、【恋愛禁止令】を発布する。また時を同じくしてEDOに奇病が流行る。身体に毛や角や刺青のようなものが生えてきて乱暴になる原因不明の病「くるうじんぐ」だ。
白鳥太夫にあしらわれた将軍・近々正は、飴屋に白鳥太夫にそっくりな顔をしたお伝を送り込む。妖艶なお伝に誘惑されるフリ松。彼に忍び寄る病。ある日、近々正からフリ松の心変わりを聞かされた白鳥太夫は、悲しみのあまり足抜けを企てる。白鳥太夫とフリ松の命をかけた真実の愛の行方は…。