先生と迷い猫
(C)2015「先生と迷い猫」製作委員会
校長職を定年退職した森衣恭一は、堅物で偏屈な人柄のため、近所では浮いた存在。訪ねてくるのは、亡き妻が可愛がっていた三毛猫のミイくらい。猫嫌いの校長先生は、なんとか追い払おうとするが、ミイはどんなに追っ払っても毎日やってきて、妻の仏壇の前に座り続けていた。
ところがある日突然、その姿が見えなくなる。そうなるとなぜか心配になり、探し始めたところ、自分の他にもミイを探している人たちがいたことが判明。みんな、ミイに餌をやって語りかけることで、どこか救われていた人たちだった。彼らと関わってゆくうちに、頑なだった先生の心も変わってゆく……。ミイの存在が思い出させる妻のこと。忘れてしまわねばならないと思っていたこと。失くしてからでは伝えられないこと……。やがて、必死でミイを探していた校長先生に、小さな奇跡が起きる……。