愛人
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五十の坂を越えながら今尚涙の名画を拵えている映画監督井上鉄風と親爺の芸術に心服しかねる息子の昌充、行動派の妹麻納の父子は、志賀高原のホテルで舞踊家神諏訪と娘の美[イ予]に行き合った。昌充は秘そかに美[イ予]の淑やかな美しさに心ひかれた。ところがその冬の或る夜、鉄風と諏訪の結婚披露が東京会館で催された。プロデューサーの鹿地、鉄風の家に同居している須賀輪、それに突然兄妹になってしまった昌充、美[イ予]、麻納達に見送られて、二人は新婚旅行に出発した。