ねこにみかん
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智弘は婚約した真知子を連れて、和歌山県有田川町にある実家に帰省してきた。真知子が目撃した智弘の家族は実にいびつな人々だった。
腹違いの同級生三兄弟。不登校の弟・隆志。家族に興味を示さない姉・由美。自分に劣等感を抱える恋愛恐怖症の妹・さやか。そして、家事を担当する「ママ」里美、スナック経営者である美人「カカ」佳代子、高校教師の「ハハ」成美、そして全員の父親である「チチ」正一郎。
それぞれを認め合うルールの中、バランスを保っているようにみえる家族だが、真知子の目には、それぞれ「逃げている」ように見えるのだった。
人と人が一緒に暮らすというのはどういうことなのか、真知子の出現により時間が止まっていた「いびつな家族」の中に、ある波紋が徐々に広がり始めていく…。