悪魔の接吻
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月賦販売業みゆき商会の社長伊藤浩三の妻幸江は、理智的な女であった。夫浩三から事業不振を聞かされた彼女は、運転手兼店員の内山に経営状態を聞いて夫の話に不審をもった。夫の事務所によってみた彼女は、そこで夫が競馬のノミ屋広沢から十万円を催促されているのを見た。幸江は帳簿を調べるため車につんで帰ってしまった。幸江の異母妹で女中の子に生れ、幸江を憎んでいる恒子は、浩三と通じていた。彼女は浩三に幸江を殺してしまうようそそのかした。夜ふけに帳簿を調べている幸江を殺し、死体をガレージにはこび、ダイナマイトを仕かけたワゴン車に乗せる。