孤独の人

(C)1957 日活
皇太子が籍を置く学修院高等科三年。千谷吉彦は皇太子を勢力争いの道具としか考えない学友達に反撥を感じている。彼の親友岩瀬徹はバンカラ派だが、吉彦と同じく、殿下を何とかして人間らしい皇太子に戻そうと考えていた。吉彦の生活は荒れていた。叔母にあたる東大路朋子との交際もその一つ。二人の関係に気附いた両親に叱責されるほど、吉彦は反抗を試みる。岩瀬にも秘かな恋人がいたが、彼はその名を語ろうとしない。懸案の修学旅行は奈良行き。大げさな歓迎ぶりの一方、殿下の信任厚い京極や舟山らが殿下の傍で新聞社のフラッシュを浴びる姿に、吉彦や岩瀬は鼻持ちならぬものを感じる。

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