万年筆
49歳の脚本家・三枝三郎は、いまだにパソコンが苦手で万年筆を愛用している。主婦・薫は義母の介護に疲れ、医師のすすめで2泊3日の一人旅をしていた。たまたま同じ電車に乗った2人は氷見で降り、改札口で譲り合った。当初、三郎は薫の威圧的な態度にムッとするが、なぜか彼女には心を許せそうな予感がする。薫の強い希望で赤いオープンカーをレンタルし、2人は一緒に氷見の町を観光する。夕食を共にし、翌日も一緒に観光することを約束する。氷見の美しい自然や素朴な町並みに、優しく包み込まれていく2人。楽しい時間はあっという間に過ぎていき、日常へ戻るときが近づいてくる。