つるしびな
(C)2010映画「つるしびな」
宮城県の小さな町、涌谷町。小ネギ農家の勇雄は、自らの死期が迫っていることを感じていた。16年前に最愛の妻・志津を亡くして以来、男手ひとつで育てた愛娘・桃子は、5年前に家を飛び出したきり。一方、桃子は仙台で幼い娘と二人で暮らしていた。シングルマザーの道を選んだ自分を許すことなく、勘当を言い渡した父に意地を張り通した5年間。そんな父と娘にとって、3月3日は志津の命日であり、桃子の誕生日。父は妻の形見である「つるしびな」を自宅に飾り、娘もまた母の手作りの「桃のつるしびな」を手に取り、幸せだった頃の家族に思いを募らせる。