ゲッタウェイ(1972)

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テキサスのサンダースン刑務所から銀行強盗の罪で服役していたドク・マッコイが釈放される。彼は、地方政界の実力者ベニヨンと出所を条件に銀行強盗を行い、その金をを山分けするといった取引をしていた。ドクは妻キャロルとベニヨンが送り込んだルディ、ジャクソンの2人と銀行を襲撃する。 銀行強盗は成功したがベニヨンに金を渡す際、キャロルがベニヨンを射殺してしまい、2人はその場から逃げ去ることになる。 指名手配されたドクとキャロルは警察に追われながらもエルパソにあるホテルへ逃げきる。だが、そのドクを追って、ベニヨンの一味とルディもエルパソのホテルに向かっていた…。




【COMMENT】
キング・オブ・クール、マックイーンの登場です。なんと今年2020年はマックイーン生誕90周年になるんですね。 もし生きていれば90歳、そうクリント・イーストウッドと同じ年なんです。50歳の若さで亡くならなければと…つい思ってしまします。 監督はバイオレンス描写で定評のあるサム・ペキンパー、マックイーンと組んだのはロディオ大会での賞金稼ぎを描いた「ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦」に次ぐ2作目になります。「ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦」では、え?これがペキンパーという印象でしたが、本作は違いますね。 特にマックイーンがショットガンを持ってからは、監督得意のストップモーションがさえまくります。マックイーンが銃器店からショットガンを手に入れ、 パトカーを撃って逃亡するシーン、メキシコ国境まじかのエルパソのホテルでの銃撃戦…もう一度スクリーンで観たくなる、そんなシーンが満載です。 そして、マックイーンとアリ・マッグローはこの映画で初共演、夫婦役を演じていますが、なんと撮影中に婚約を発表して、そのまま結婚してしまいます。 マックイーンは前妻と離婚してからの2度目、マッグローは当時映画会社の重役の人妻だったようで…速攻離婚したということでしょう。 その視点から見ると、刑務所を出て、銀行強盗、指名手配での逃亡、テキサス州エルパソからメキシコ国境まで、二人の関係を修復していくラブストーリーであり、ロードムービーなんですね。撮影はストーリーに沿ったオールロケだったようで、気持ちが高ぶっていくことも想像できます。 バイオレンスだけでない、ラブストーリー&ロードムービー的な要素もある見応えのある映画です。

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