【COMMENT】
キング・オブ・クール、マックイーンの登場です。なんと今年2020年はマックイーン生誕90周年になるんですね。 もし生きていれば90歳、そうクリント・イーストウッドと同じ年なんです。50歳の若さで亡くならなければと…つい思ってしまします。 監督はバイオレンス描写で定評のあるサム・ペキンパー、マックイーンと組んだのはロディオ大会での賞金稼ぎを描いた「ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦」に次ぐ2作目になります。「ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦」では、え?これがペキンパーという印象でしたが、本作は違いますね。 特にマックイーンがショットガンを持ってからは、監督得意のストップモーションがさえまくります。マックイーンが銃器店からショットガンを手に入れ、 パトカーを撃って逃亡するシーン、メキシコ国境まじかのエルパソのホテルでの銃撃戦…もう一度スクリーンで観たくなる、そんなシーンが満載です。 そして、マックイーンとアリ・マッグローはこの映画で初共演、夫婦役を演じていますが、なんと撮影中に婚約を発表して、そのまま結婚してしまいます。 マックイーンは前妻と離婚してからの2度目、マッグローは当時映画会社の重役の人妻だったようで…速攻離婚したということでしょう。 その視点から見ると、刑務所を出て、銀行強盗、指名手配での逃亡、テキサス州エルパソからメキシコ国境まで、二人の関係を修復していくラブストーリーであり、ロードムービーなんですね。撮影はストーリーに沿ったオールロケだったようで、気持ちが高ぶっていくことも想像できます。 バイオレンスだけでない、ラブストーリー&ロードムービー的な要素もある見応えのある映画です。