第8監房

(C)1956 日活
建築工務店主の高森七郎は、盛り場に巣食う金平組の政を正当防衛から短刀で刺し、暫く大阪に身を隠していたが再び東京へ戻って来た。マーケットの建築代金を催促するためバーに金平親分を訪ねた高森は、そこで働く黒田美智を知った。彼女こそ比島戦線で部隊を救うために高森が手にかけた黒田中隊長の妻であったのだ。あれから十年、わが手にかけた中隊長の遺品を届けて詫びねばと探す人が、明日釈放される政の女になっていると知り、彼は感慨無量だった。

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