海の金魚
(C)2010「海の金魚」製作委員会
高校生の長田ミオは、小説家だった愛する父が海で行方不明になって以来、不登校を続けていた。時々、水族館でアルバイトをしていたが、それ以外は港に係留した父のヨット“ゴールド・フィッシュ”号に引きこもっているのだ。天才少女と呼ばれてヨット留学をしていた石黒キヨミは、練習中の事故で親友セイコを亡くしたことに責任を感じ、ヨットに乗ることができなくなってしまい地元の高校へ戻ってきた。彼女もまた心を閉ざし、孤独な高校生活を送っていた。この二人は出会い、いつしか親友になった。ミオは、鹿児島の錦江湾で行われる鹿児島カップ、火山めぐりヨットレースに参加しようとキヨミを誘う。一度は誘いを断ったキヨミだったが、水族館で獣医として働く有名な女性ヨットレーサー朝井出皐の助言もあり、もう一度ヨットに乗る決心をする。学級委員の伊勢ケイイチと漁師の南ヨウスケ、ヨット部員の寺岡マサルもチームに加わることになった。過酷な練習を積む中、ついにレースの当日がやってくる。