丹下左膳
(C)1963 松竹
将軍家より日光廟修復を命じられた柳生家は、莫大な費用捻出のために一風宗匠の知恵を借りる。一風は百万両の財宝の在処が家宝の名剣・乾雲丸にしるしてあるという。しかし、乾雲丸は司馬卜伝の娘・萩乃と源三郎との婚姻の引出物として江戸の司馬道場に送られていた。柳生家の急場を救うため、弟の源之丞が司馬道場に向かい乾雲丸を取り返すが、萩乃の美しさに惹かれて道場にやってきた丹下左膳に乾雲丸を奪われてしまう。源之丞が卜伝に話した刀の秘密を盗み聞いていた卜伝の後妻・お蓮と師範代の峯丹波は、道場を乗っ取るために卜伝を毒殺し、萩乃を幽閉する。その頃、老臣・田丸主水正のもとへ対馬守から書状が届く。乾雲丸と一対の小刀・坤竜丸が揃って初めて秘密が解るというのだ。坤竜丸は源三郎の双子の弟の守刀として30年前に弟と一緒に捨てられていた。田丸主水正が捨子した金竜寺へ行ってみると……。