夢のまにまに
(C)2008パル企画/ポニーキャニオン/トルネードフィルム
映画学校の学院長・木室は、なにかと気にかかる学生・村上から、戦争の是非を問う非難の言葉を浴びせられるが、果たして木室自身、未だにその過去を背負っていた。やがて、病を苦に自殺を考える村上を思い止まらせようとする木室だったが。自らの戦争体験を映し込んだ、木村威夫渾身の人間ドラマ。
- 公開日
- 2008年10月18日(土)
- 監督
- 木村威夫
- 撮影
- 白尾一博
- 音楽
- 川端潤
- 製作年
- 2008
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 106
- INTRODUCTION
- 鈴木清順監督、熊井啓監督、黒木和雄監督など、名監督の数々の作品で美術を担当した巨匠・木村威夫。今年90歳を迎え、本作で記念すべき長編監督デビューを果たした。主人公・木室創役に長門裕之。その妻・木室エミ子役を有馬稲子が演じる。そのほか、井上芳雄、宮沢りえ、上原多香子、浅野忠信、桃井かおり、観世榮夫、鈴木清順など、豪華キャストが巨匠の長編映画監督デビューに華を添える。また、映画「北の零年」「春の雪」などの題字を手がける書道家、武田双雲が題字を創作。衣装デザインは、舞台・映画・広告など多岐に渡り活躍する伊藤佐智子が担当する。
- STORY
- 木室創は、映画学校NK学院の学長に就任した。その学生の中で、村上大輔のことが気にかかった。彼は、左腕にモンロー刺青を入れている。どこか影がある青年だった。大輔は、戦時中に自分達のような若者がたくさん死んでいったことの不条理さに苛立ちを感じ、木室創に思いをぶつける。木室は、激しい若者の慟哭に自分の青春を重ねるのだった。そんな木室の前に女性が現れる。その女性は、木室が青春時代に淡い恋心を抱いていた女性に、とても似ていた。木室の妻・エミ子も60年前に大切な人を亡くし、生き残ってしまったという思いからいまだに抜け出せずにいた。広島の原爆で姉を亡くした過去を持つエミ子は、姉の形見・アルミのお弁当箱を大切に持っている。大輔は精神病を患い学院を中退する。その後、木室と交わした手紙の中で、若者である大輔が自殺をほのめかす。若さと老い、過去と未来、生と死、そして愛―様々な事が浮き彫りになっていく。
- CASTING
- ●長門裕之 1934年生まれ。京都府出身。55年『七つボタン』で映画デビュー。主な出演作は、『太陽の季節』(56)、『にあんちゃん』(59)、『古都』(63)、『豚と軍艦』(61)、『ハチ公物語』(87)、『寝ずの番』(06)など。 ●有馬稲子 大阪府出身。53年『ひまわり娘』で映画デビュー。1989年、芸術選奨文部大臣賞を受賞。1995年には、紫綬褒章を受章している。 主な出演作は、『夜の鼓』、『彼岸花』、『浪花の恋の物語』、『わが愛』など。 ●井上芳雄 1979年生まれ。福岡県出身。00年ミュージカル「エリザベート」でデビュー。05年の「Mozart!(モーツァルト!)」「エリザベート」2作品の演技により、2006年には第13回読売演劇大賞杉村春子賞を受賞。
- 配給会社
- パル企画