丘を越えて
(C)「丘を越えて」製作委員会2008
映画「丘を越えて」は、何もかもが新しさに満ちていた昭和初期を生きたふたりの男とひとりの女の物語。
「文藝春秋」「オール讀物」を創刊し、日本の大衆文化の創造に乗り出す“時代のパトロン”菊池寛。江戸情緒を残す下町育ちの貧しい娘から、東京・銀座近くの近代的なビルで働く女性へと変貌を遂げ、女流作家への夢、そして恋にも素直に立ち向かう葉子。「モダン日本」の編集者として働きつつ、いずれは母国の社会と文化の変革をと野心を燃やす馬海松。押し寄せる新しい時代の波に体全体でぶつかり、体ごと呑み込まれつつ、いくつもの丘を男と女は越えて行く。