とかげの可愛い嘘

8歳のジョガンは通学途中で、見知らぬ女の子アリに心を奪われた。転校生のアリは、ポケットにトカゲを入れ、晴れの日も雨の日も黄色いレインコートを着ている。そうしないと、自分にかけられた呪いが人に移ってしまうのだと言う。アリに触れた教師が怪我をしたことから、誰も彼女を恐れるようになった。ある日の帰り道で、アリのトカゲが逃げてしまう。ジョガンは、彼女と一緒に探すが見つからない。夕立ちに降られ、二人はレインコートを分け合う。翌日、ジョガンははしかを患い、アリは居なくなってしまう。10年後、突然のアリからの電話。ジョガンは美しくなったアリに心ときめく。お互いの思いをわかりあう二人。しかし、またジョガンが発病しアリは忽然と消えてしまう。さらに8年後、ジョガンは銀行員になっていた。突然、職場にアリが現れた。再会を喜んだが、8時間後にアリはアメリカに旅立つという。数日後、アリと後ろ姿がそっくりの女性を見かける。翌日、同じ場所で木彫りのトカゲを持っている子供がいた。その木彫りは、アリの居なくなったトカゲの代わりに、ジョガンがプレゼントしたものだった。彼女は今どこにいるのだろうか。ジョガンは、アリの秘密を知るという僧侶のもとに向うのだった。