デイジー<アナザー・バージョン>
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祖父の骨董店を手伝いながら、創作活動を続けているヘヨン。彼女はオランダで暮らす画家の卵である。初めての展覧会を間近に控え、準備に追われる日々を送っていた。ある日、彼女は広場で肖像画を描く仕事をしていた。そこにジョンウという男が現れ、肖像画のモデルになった。ヘヨンは急速に親しくなり、この人こそが幻の恋人ではないかと思うようになった。幻の恋人。それは、ヘヨンが展覧会用の絵を描くために、山間の村に滞在していた夏の日のこと。丸太橋から足を滑らせて川に転落してしまった彼女に、小さな橋をかけた人がいた。呼びかけても返事をしないその人に、デイジーの絵を橋の手摺りに残して行った。1カ月後、匿名の贈り主からデイジーの花が届けられた。こうして名前も顔も知らない相手と恋に落ちたのだ。その話をヘヨンから聞かされたジョンウは、彼女を愛していたので、自分ではないということを言うことができなかった。プロの暗殺者であるパクウィは、めて人を殺し、山間の村に身を隠していたときにヘヨンと出会ったのだった。その日からずっと、彼女だけを想い、彼女だけを見つめてきた。闇の世界の彼には、匿名で花を贈り続けることしかできなかった。一方のジョンウも重大な秘密を抱えていた。彼の正体は、アジアとヨーロッパを結ぶ麻薬ルートを追跡するインターポールの捜査官。そして、事件は広場で起こった。