ベルナのしっぽ
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元永しずくは、「盲導犬訓練所」の一室で盲導犬との対面を待っている。彼女は、24歳のときに病気で視力を失い、建築デザイナーへの道を絶たれたのだ。新しい夢を手に入れるために、子どもの頃からの犬嫌いを克服して盲導犬とパートナーシップを組むことにしたのだ。しばらくして、ベルナという盲導犬を紹介する指導員の声がした。その犬はラブラドール・レトリバーのブラックで、昭和54年10月28日生まれ。1歳6カ月のメスである。しずくとベルナの新しい生活が始まった。しずくの夫の隆一も、同じように目が不自由である。しずくは、ベルナの力を借りて、二人で子どもを育てようと決心したのだ。しずくの母親・良枝は、そんな娘の行動が心配でたまらない。家から外に一歩足を踏み出すと、さまざまな困難が待ち受けていた。レストランや喫茶店からの入店拒否や、電車に乗れば駅員にとがめられたり、お隣の主婦とのトラブルなど、当時は盲導犬に対する社会の理解は乏しかったのだ。昭和57年7月。しずく夫婦は、待望の赤ちゃんを授かった。隆太と名付けられた赤ちゃんは、賢いベルナの助けもあって、すくすく成長していく。子育てに全力で励む二人の姿勢に、盲導犬のことを理解してくれる人が増えてくるのだった。やがて隆太が小学生に成長した頃、ベルナの身体に少しずつ変化が現れはじめる。
- 公開日
- 2006年9月30日(土)
- 監督
- 山口晃二
- 脚本
- 鈴木智
- 音楽
- 和田貴史
- 製作年
- 2005
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 102
- INTRODUCTION
- 盲導犬とのふれあいを通じて自ら成長し、一緒に未来へ向って歩きはじめた女性がいた。この実話を元に映画「ベルナのしっぽ」が誕生した。原作は郡司ななえ著「ベルナのしっぽ」。96年発売以来、発行部数は関連シリーズも含めると100万部を超えるベストセラーとなった。主人公の元永しずく役には、本作が映画初主演となる白石美帆。白石は盲導犬の訓練センターに泊まり込み、役作りをおこない、視覚障害者というむずかしい役どころを体当たりで熱演している。家庭を支える全盲の夫・元永隆一役には田辺誠一。優しく見守るしずくの母親役には市毛良枝。温かいアドバイスをおくる親友役に板谷由夏。さらに、隣人役として根岸季衣、盲導犬の訓練所所長に北見敏之など、日本映画を支える名優たちが揃った。監督は、『学校の怪談』シリーズや『ウォーターボーイズ』など数々の作品で助監督をつとめ、本作が劇場用長編映画初監督となる山口晃二。脚本は『金融腐蝕列島 呪縛』で日本アカデミー優秀脚本賞などを受賞した鈴木智が担当している。女性シンガー・ソングライター、広瀬香美さんが本作のために書き下ろした主題歌『情熱+』も大きな話題となっている。
- STORY
- 元永しずく(白石美帆)は、「盲導犬訓練所」の一室で盲導犬との対面を待っている。彼女は、24歳のときに病気で視力を失い、建築デザイナーへの道を絶たれたのだ。新しい夢を手に入れるために、子どもの頃からの犬嫌いを克服して盲導犬とパートナーシップを組むことにしたのだ。しばらくして、ベルナという盲導犬を紹介する指導員の声がした。その犬はラブラドール・レトリバーのブラックで、昭和54年10月28日生まれ。1歳6カ月のメスである。しずくとベルナの新しい生活が始まった。しずくの夫の隆一も、同じように目が不自由である。しずくは、ベルナの力を借りて、二人で子どもを育てようと決心したのだ。しずくの母親・良枝(市毛良枝)は、そんな娘の行動が心配でたまらない。家から外に一歩足を踏み出すと、さまざまな困難が待ち受けていた。レストランや喫茶店からの入店拒否や、電車に乗れば駅員にとがめられたり、お隣の主婦とのトラブルなど、当時は盲導犬に対する社会の理解は乏しかったのだ。昭和57年7月。しずく夫婦は、待望の赤ちゃんを授かった。隆太と名付けられた赤ちゃんは、賢いベルナの助けもあって、すくすく成長していく。子育てに全力で励む二人の姿勢に、盲導犬のことを理解してくれる人が増えてくるのだった。やがて隆太が小学生に成長した頃、ベルナの身体に少しずつ変化が現れはじめる。
- CASTING
- ●白石美帆 1978年8月8日生まれ。茨城県出身。98年「スーパーサッカー」のキャスターでデビュー。01年「白い船」で映画デビュー。「スイングガールズ」(04)、「電車男」(05)などに出演。 ●田辺誠一 1969年4月3日生まれ。東京都出身。95年「冬の河童」で映画デビュー。01年「ハッシュ!」で第24回ヨコハマ映画祭主演男優賞受賞。主な出演作は、「四月物語」(98)、「MIND GAME」(98)、「リングO バースディ」(00)、「害虫」(02)など。 ●市毛良枝 1950年9月6日生まれ。静岡県出身。主な出演作は、「遠い一本の道」(77)、「陽暉楼」(83)、「一杯のかけそば」(92)、「地雷を踏んだらサヨウナラ」(99)など。 ●板谷由夏 1975年生まれ。福岡県出身。「avec mon mari」で、第21回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。主な出演作は、「光の雨」、「tokyo.sora」、「欲望」、「運命じゃない人」など。 ●中村咲哉 1998年4月19日生まれ。千葉県出身。『シムソンズ』で映画デビュー。本作品が映画出演2本目となる。
- 配給会社
- シネカノン