ふたつの恋と砂時計

ヨンミは幼い頃に両親を亡くしたが、これまで影ながら彼女を助けてくれる男性がいた。人知れず、大学生の彼女の授業料を払ってくれるのだ。その男性のことを、密かに”あしながおじさん”というニックネームで呼んでいるヨンミは、いつの日か彼に感謝の意を伝えたいと思っていた。大学を卒業したヨンミは、ラジオ局に勤務し、朝の番組の放送作家として働きはじめる。アパート暮らしを始めたヨンミは、部屋に残されていたパソコンの中に未送信のEメールを見つける。そこには、報われることのない愛について綴られた文章があった。ヨンミはかつて自分自身が助けられたように、そのメールの主の力になりたいと思った。ヨンミは同じ放送局の資料室に勤務するジュノと出会い、彼に一目惚れする。そして、今まで知らなかった思いがけない事実に気づくのだった。