ジャケット

1992年、アメリカ人兵士ジャック・スタークスは、頭に銃弾を浴びて生死の境をさまようが、奇跡的に一命を取り留めた。そして、故郷の町ヴァーモントに帰ってきた。ある冬の日、ヒッチハイクで旅するジャックは車の故障で立ち往生している母子と出会う。ジャックは車を修理してやり、幼い娘ジャッキー自分の名前が刻まれたドッグ・タグをプレゼントした。それから、若者の車に乗せてもらったジャックは、その道中、事件に巻き込まれて意識を失ってしまう。気がつけば彼は警官殺しの罪で逮捕され、心神喪失と診断されて精神病院に移送される。この施設でベッカー医師による実験的な矯正治療が始まった。クリスマス・イヴの日、ジャックの意識は、未来へと向かう。2007年。ジャックはさびれたレストランの前で一人立ちつくしていた。店から出てきたウェイトレスの女性は、寒い姿のジャックを見かねて自宅に招き入れてやる。そこで、ジャックは驚くべきものを発見する。それはかつてジャッキーという少女に手渡した名前入りのドッグ・タグと、ジャッキーと母親ジーンの姿が写った写真だった。自分が今2007年の世界にいること、すでにジーンが火事で焼死したことを聞き出す。そして自分の名前を明かすと、「ジャック・スタークスは1993年の1月1日に病院で死んだのよ！」というショッキングな言葉を聞かされるのだった。ジャックは、自分の死の真相を探ろうと決意する。