バルトの楽園(がくえん)
(C)2006「バルトの楽園」製作委員会
第一次世界大戦。日本軍は、3万人の大軍をドイツの極東根拠地になっている中国・青島に送り込んだ。この戦いにドイツ軍は敗れ、4700人が日本の捕虜となった。各地にある俘虜収容所に振り分けられ、環境が劣悪な久留米の収容所で過酷な2年の時を過ごすのだった。1917年、全国12ヵ所にあった収容所が6ヵ所に統合され、捕虜達は徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所に移送された。今度はどんな地獄が待っているのか心配していた捕虜たち。ところが、板東俘虜収容所では、地元民と捕虜との融和を図ろうとする松江豊寿所長の指導の下、捕虜たちに寛容な待遇をしていた。温かい地元民や所員と接するうち、捕虜たちはしだいに心を開くようになった。ここは捕虜にとって、まさに「楽園」となったのだ。そんな時、松江所長の放任的な捕虜の扱いが軍上層部に糾弾され、予算を削減される。そこで、松江所長は、捕虜達に伐採仕事をさせ、削減された経費の補充に役立て危機を逃れるのだった。1918年11月、休戦条約が締結され、第一次世界犬戦が集結。開放され、自国に戻る事を許されたドイツ人達は、松江所長や地元民に対する語り尽くせぬ感謝の思いを込めて、日本で初めて『交響曲第九番 歓喜の歌』を演奏するのだった。
- 公開日
- 2006年6月17日(土)
- 監督
- 出目昌伸
- 脚本
- 古田求
- 撮影
- 原一民
- 音楽
- 池辺晋一郎
- 出演
- 松平健 ブルーノ・ガンツ 高島礼子 阿部寛 國村隼 大後寿々花 中山忍 中島ひろ子 タモト清嵐 佐藤勇輝 三船史郎 コスティア・ウルマン 徳井優 板東英二 大杉漣 泉谷しげる 勝野洋 平田満 市原悦子
- 製作年
- 2006
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 134
- INTRODUCTION
- 第一次世界大戦中の徳島県鳴門市の板東俘虜収容所で、ドイツ人捕虜達が収容所員や地元民と文化的・技術的な交流を深め、ベートーベン作曲の『交響曲第九番 歓喜の歌』を日本で初めて演奏したという実話をもとに描く感動作。総製作費15億円、収容所の巨大なオープンセットには3億円を投じて徳島県鳴門市に忠実に再現した。主人公・松江豊寿を演じるのは、国民的スター松平健。収容所所員に阿部寛、松江の妻・歌子に高島礼子が扮する。そのほか、國村隼、市原悦子、板東英二、ハリウッド映画『SAYURI』に大抜擢された新人の大後寿々花が出演。ドイツ兵役では、カンヌ国際映画祭監督賞受賞作『ベルリン・天使の詩』や『ヒトラー~最期の12日間~』で主役を務めた名優ブルーノ・ガンツが、ドイツ軍少将に扮するのを始め、実力派俳優オリバー・ブーツやコスティア・ウルマンらが出演している。監督は『きけ、わだつみの声』『天国の駅』等の大ヒット作を手掛けた出目昌伸、脚本は『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した古田求が担当。
- STORY
- 第一次世界大戦。日本軍は、3万人の大軍をドイツの極東根拠地になっている中国・青島に送り込んだ。この戦いにドイツ軍は敗れ、4700人が日本の捕虜となった。各地にある俘虜収容所に振り分けられ、環境が劣悪な久留米の収容所で過酷な2年の時を過ごすのだった。1917年、全国12ヵ所にあった収容所が6ヵ所に統合され、捕虜達は徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所に移送された。今度はどんな地獄が待っているのか心配していた捕虜たち。ところが、板東俘虜収容所では、地元民と捕虜との融和を図ろうとする松江豊寿所長の指導の下、捕虜たちに寛容な待遇をしていた。温かい地元民や所員と接するうち、捕虜たちはしだいに心を開くようになった。ここは捕虜にとって、まさに「楽園」となったのだ。そんな時、松江所長の放任的な捕虜の扱いが軍上層部に糾弾され、予算を削減される。そこで、松江所長は、捕虜達に伐採仕事をさせ、削減された経費の補充に役立て危機を逃れるのだった。1918年11月、休戦条約が締結され、第一次世界犬戦が集結。開放され、自国に戻る事を許されたドイツ人達は、松江所長や地元民に対する語り尽くせぬ感謝の思いを込めて、日本で初めて『交響曲第九番 歓喜の歌』を演奏するのだった。
- CASTING
- ●松平健 1953年11月28日生まれ。愛知県出身。74年「座頭市」でデビュー。主な出演作は、テレビ/「暴れん坊将軍」「草燃える」「峠の群像」「元禄撩乱」「利家とまつ」。舞台/「風とともに去りぬ」「王様と私」「ジンギスカン」「吉原御免状」など。 ●ブルーノ・ガンツ 77年「アメリカの友人」でデニス・ホッパーと共演、78年「ブラジルから来た少年」でグレゴリー・ペックやローレンス・オリビエと共演し、国際的俳優として地位を築く。主な出演作は「白い町で」(83)、「ベルリン天使の詩」(87)、「春にして君を想う」(91)、「時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース」(93)、「永遠と一日」(98)、「クライシス・オブ・アメリカ」(04)など。 ●阿部寛 1964年生まれ。神奈川県出身。93年より舞台「熱海殺人事件~モンテカルロイリュージョン」で5年間にわたって主演を務める。94年「凶銃ルガーP08」で日本映画プロフェッショナル大賞受賞。主な出演作は、映画/「トリック劇場版」(02)、「ハサミ男」(05)、「姑獲鳥の夏」(05)、「奇談」(05)など。ドラマ/アットホーム・ダット」「逃亡者」「ドラゴン桜」「トリック」シリーズなど。 ●國村隼 1955年11月16日生まれ。大阪府出身。主な出演作は「萌の朱雀」(97)、「五条霊戦記」(00)、「KILL BILL vol.1」(03)、「IKKA:一和」(03)、「半落ち」(04)、「海猿」(04)、「血と骨」(04)、「ローレライ」(05)、「交渉人真下正義」(05)など。 ●大後寿々花 1993年8月5日生まれ。00年舞台「国盗物語」でデビュー。主な出演作は、テレビ/「人にやさしく」「Dr.コトー診療所」「愛の家」「愛くるしい」。映画./「北の零年」(04)、「SAYURI」(05)など。
- 配給会社
- 東映