裸体

(C)1962 松竹
岡村左喜子は家業の銭湯の手伝いを嫌って、銀座にある税理士事務所に勤めていた。所長の佐々木は、小企業主を相手に脱税の方法を教えあくどく儲けている。ある日、左喜子は佐々木に金が紛失したと疑いをかけられた。これは佐々木の常套手段で、同僚の君子もこの手で彼の毒牙にかけられていた。これがキッカケとなって左喜子は佐々木に囲われる身となった。翌日、左喜子はF市の漁師町にある家に帰った。薄暗い釜場では幼い弟妹立ちが騒ぎ廻り、父親の清助は毎日廻収にくるガメツイ経営者の倉田に泣き言ばかりを並べ、母のもよは忙しく働いていた。

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