青い棘
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ベルリンにある寄宿学校の卒業を目前に控えた、パウル・クランツとギュンター・シェラー。パウルは労働者階級出身の内向的な詩人タイプ、ギュンターは上流家庭に育った高慢で向こう見ずな青年。2人の性格と家庭環境は対照的だったが、人生についての想いは同じだった。彼らは週末をベルリン郊外のシェラー家の別荘で過ごす。パウルはギュンターの妹ヒルデに出会い、たちまち彼女の魅力の虜になる。この別荘は、貧しい環境で育ったパウルにとってまさにこの世の楽園に思われた。16歳のヒルデは恋愛経験のないパウルを誘惑する。その夜庭で2人きりで会っている時、パウルはまさに世界で一番幸せに思った。しかし、翌土曜の朝、ヒルデはベルリンに戻ってしまうのだった。パウルはギュンターと、人生について語り合う。そこで、僕らは一番美しい瞬間にこの世を去るべきだ、という考えに辿り着き、「愛を感じなくなった瞬間に自分たちの命を終わらせること、その時には彼らの愛を奪った者を道連れにすること」と誓う。別荘ではガーデンパーティーが始まった。ヒルデとエリ、ギュンター、ハンス、パウルたちの顔がある。パーティーは熱狂的になり、キャンプファイアーの周りでアブサンを飲む儀式がとりおこなわれるのだ。ワイン、ダンスと音楽の効果で場の雰囲気はさらに激しく狂い、乱雑になっていく。ヒルデの行動に失望したパウルは、パーティーが終わりにさしかかる頃、エリに慰めを見出す。そして、その夜不器用な初めての経験をする。翌朝、一晩中騒いで疲れた若者たちはベルリンに帰って行くが、ハンス、ギュンター、パウルは飲み続けている。愛する人に拒絶され、絶望に打ちひしがれたパウルとギュンター。この二人のとるべき道は、「愛を感じなくなった瞬間に、自分たちの命を終わらせること」だった。
- 公開日
- 2005年10月29日(土)
- 監督
- アヒム・フォン・ボリエス
- 撮影
- ユタ・ポールマン
- 音楽
- トマス・ファイナー
- 製作年
- 2004
- 製作国
- 独
- 原題
- WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN/LOVE IN THOUGHTS
- 上映時間
- 90
- 映倫
- 20
- 配給会社
- アルバトロス・フィルム