四日間の奇蹟
(C)2005「四日間の奇蹟」製作委員会
原作は、第1回「このミステリーがすごい」で大賞受賞。
将来を嘱望されたピアニストの如月敬輔は、留学中のロンドンで暴漢に襲われている千織親子を助けようとするが、千織の命と引き換えに左手の薬指の神経を断裂してしまう。両親を奪われた千織とピアニストの夢を奪われた敬輔。癒し得ない孤独を抱えるふたりだったが、やがて千織に秘められた天賦の才能を発見する。
- 公開日
- 2005年6月4日(土)
- 監督
- 佐々部清
- 撮影
- 坂江正明
- 音楽
- 加羽沢美濃
- 出演
- 吉岡秀隆 石田ゆり子 尾高杏奈 西田敏行 中越典子 松坂慶子 平田満 鳥羽潤 西村和彦 小林綾子 石橋蓮司 小倉一郎 宮下順子 中原丈雄 佐々木すみ江 岡本麗 小林麻子 谷津勲 山本緑 永倉大輔 井上肇 金子藍 田村三郎 大沼百合子 松山まみ
- 製作年
- 2005
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 118
- INTRODUCTION
- 原作は、新鋭・浅倉卓弥のデビュー作で、第1回『このミステリーがすごい1』(宝島社)大賞に輝いた。監督は、『半落ち』で日本アカデミ一賞最優秀作品賞を受賞した佐々部清。監督自身が原作に惚れ込み、自ら映画化権を獲得。脚本執筆に1年余を費やしたという。如月敬輔に吉岡秀隆、ヒロイン・岩村真理子に石田ゆり子、楠本千織には新人の尾高杏奈、医師・倉野に西田敏行、その妻に松坂慶子ほか、中越典子、鳥羽潤、平田満、石橋蓮司ら実力派が顔を揃えている。主題歌は若手シンガーの実力派として高く評価されている平原綾香が、『Eternally』を歌う。作品の主な舞台となったのは、山口県にある角島。この風景も映画の見どころである。幻想的な光を敏つ灯台。夜には降るような星空、朝焼けの海が紺碧に変わりゆく瞬聞、ミゥドナイトブルーに染まる夜。また、全篇を彩る音楽は、べ一トーヴェンのソナタ『月光』をはじめ、『亜麻色の髪の乙女』『別れの曲』など、美しいピアノのメロディが胸に沁み入る。
- STORY
- 将来を期待されていた新進ピアニストの如月敬輔は、ロンドンでのコンサートを成功させた。その夜、街角で1人の少女を救ったが、その時にピアニストの生命線である指の神経を断裂したのだ。少女は、突然父母を失い、ひとりぼっちになった千織。こうして運命の糸に二人は導かれた。少女は、生まれながらにして脳に障害を持つ、サヴァン症候群。それは、一度聴いた旋律を一音違わず再生できる、特異な能力を持っていたのだ。やがて千織は、敬輔の手ほどきでピアノ演奏の才能を発揮しはじめる。2人は、各地の施設を慰問しながら、千織の演奏を披露するのだった。5年後。慰問先の小さな島の療養センター。そこには、敬輔を「初恋の人」として、ひそかに慕う岩村真理子がいた。彼女も、人に言えない心の傷を持っていた。かつて真理子は、老舗旅館の嫁として幸せな日を送っていた。しかし、跡継ぎを授かることができず、自ら嫁ぎ先を去っていったのだった。つらい過去を封印して生きる真理子にとって、敬輔と千織の訪れは待ち望んだひととぎだった。演奏会を終えた午後。中庭で姉妹のように戯れる真理子と千織に落雷が襲った。真理子は、千織をかばって大怪我を負い、意識不明のまま集中治療室に収容された。彼女の命はあと4日だという。その時、目覚めた千織が敬輔に告げた。「私、真理子です。私は私のまま、千織ちゃんの身体の中にいるんです」。鍵盤に向かう敬輔。その時刻、真理子は天に召され、彼女を姉のように慕う看護師・未来が見守っていた。
- CASTING
- ●吉岡秀隆 1970年8月12日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は、「男はつらいよ」シリーズ(81~95)、「八月の狂詩曲」(91)、「学校II」(96)、「半落ち」(04)、「ALWAYS 三丁目の夕日」(05)など。テレビドラマでは、「北の国から」シリーズ(81~02)、「Dr.コトー診療所」(03~04)など。 ●石田ゆり子 1969年10月3日生まれ。東京都出身。主な出演作は、「3-4×10月」(90)、「秘密」(99)、「黄泉がえり」(03)、「解夏」(04)、「北の零年」(05)テレビドラマでは、「不機嫌な果実」(97)、「永遠の仔」(00)、「Dr.コトー診療所」(03)など。 ●尾高杏奈 1990年6月28日生まれ。東京都出身。オーディションで1000人の中から選ばれた中学生。テレビドラマ出演は、「池袋ウエストゲートパーク」(00)ほか。 ●中越典子 1979年12月31日生まれ。佐賀県出身。主なテレビ出演に、「王様のブランチ」(00)、「こころ」(03)、「プライド」(04)、日韓合作スペシャルドラマ「Star'sEcho~あなたに逢いたくて」、「負け犬の遠吠え」(05)、「義経」(05)。 ●松坂慶子 1952年7月20日生まれ。東京都出身。映画出演作は、「蒲田行進曲」(82)、「火宅の人」(86)、「キネマの天地」(86)、「華の乱」(88)、「死の棘」(90)、「卓球温泉」(98)、「精霊流し」(03)など。 ●西田敏行 1947年11月4日生まれ。福島県出身。映画出演作は、「敦煌」(88)、「釣りバカ日誌」シリーズ(88~)、「陽はまた昇る」(02)、「ゲロッパ」(03)、「半落ち」(04)など。
- 配給会社
- 東映