イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
(C)2003TWENTIETH CENTURY FOX
夫ジョニーと妻サラ一家は、おませな10才の娘クリスティと、愛らしい妹のアリエルの4人家族。彼らはアイルランド人。“休暇旅行”と偽りカナダを経由してアメリカに入国するのだった。クリスティは検問でドギマギしている両親を見て、無事国境を越せるよう<一つ目のお願い>をした。彼女は死んだ弟フランキーの言葉を思い出す。「願いごとには願っていいことといけないことがある。そして、願えるのは三つだけ」。一家は麻薬常習者や部屋に閉じこもる謎めいた“叫ぶ男”ら個性豊かな人たちが住む、マンハッタンのアパートに落ち着いた。そして、怪奇映画に出てくるような廃墟寸前のアパートを、みんなで手分けして改修したのだ。この街では、夫婦にとってあらゆることが苦労の連続。娘たちにとってここはあらゆることが起こる魔法の街。やがてサラは妊娠し、ジョニーは娘たちをカトリック系の学校に通わせるために夜勤のタクシー運転手になった。ハロウィーンの日。仮装したクリスティとアリエルはアパート中の部屋を叩いてお菓子をねだったが、誰もドアを開けない。ただ1人、“叫ぶ男”ことマテオだけが2人を招き入れた。弟のフランキーが死んだことを聞くと彼は涙を流し、小銭の入った貯金箱をくれた。そしてサラのお腹を見て「赤ん坊が幸せを呼ぶ」と言った。しかし、医者はサラを診察して赤ん坊を諦めるように言う。ジョニーはマテオの気持ちを勘違いして部屋に怒鳴りこむ。しかしマテオは不治の病に侵されていた。