ウォー・レクイエム
第一次世界大戦からイラク戦争と同じく石油を巡る戦争だったフォークランド紛争まで、くり返される実際の戦争のイメージを、若くして亡くなった戦争詩人ウィルフレッド・オーエンが戦地から故郷に送った9つの詩で綴る。
- 公開日
- 2003年10月4日(土)
- 監督
- デレク・ジャーマン
- 脚本
- デレク・ジャーマン
- 音楽
- ベンジャミン・ブリテン
- 製作年
- 1989
- 製作国
- 英
- 原題
- WAR REQUIEM
- 上映時間
- 92
- INTRODUCTION
- 本作は、ベンジャミン・ブリテンの音楽と戦争詩人オーエンの詩にインスパイアされたデレク・ジャーマンが企画し1989年に製作された作品。サウンドトラックは、ベンジャミン・ブリテン指揮、ロンドン交響楽団の演奏で、映像には第一時世界大戦からイラク戦争と同じく石油を巡る戦争だったフォークランド紛争まで、くり返される実際の戦争のイメージを引用し、戦争の不毛さと悲しみを描いている。キャストは、従軍看護婦役にティルダ・スウィントン、そして生前この作品が最後の出演作となったローレンス・オリビエが出演している。
- STORY
- 第一次大戦に出征し、若くして亡くなった戦争詩人ウィルフレッド・オーエンと従軍看護婦を中心に、第一次世界大戦からイラク戦争と同じく石油を巡る戦争だったフォークランド紛争まで、くり返される実際の戦争のイメージを引用し、戦争の不毛さと悲しみを描いている。本作に使われている音楽は、ブリテン自身の作曲・指揮によるロンドン交響楽団演奏のもので、ブリテンの生涯にわたるパートナー、ピーター・ピアーズがテノールを担当。そして、ソプラノにはガリーナ・ヴィシネフスカヤ、バリトンにディートリヒ・フィッシャー・ディースカウという3人の大歌手を起用している。何よりも平和を愛したオーエンの詩がナレーションとして使われ、世界から消えない戦争をモチーフにしたデレク・ジャーマンの異色作で、イギリス公開当時“ヴィジュアル・オペラ”の傑作と評された。
- CASTING
- ●ティルダ・スウィントン 1960年生まれ。ケンブリッジ大学卒業後、ロイヤル・シャエイクスピアカンパニーの舞台で活躍。映画出演は『カラヴァッジオ』(1986)のレナ役でデビュー。以後、デレク・ジャーマンの作品のほとんどに出演している。サリー・ポッタ-監督『オルランド』(92)や『リメンバランス』(93)に出演。最近ではスパイク・ジョーンズ監督の『アダプテーション』の出演が話題になった。 ●ローレンス・オリビエ 1907年生まれ。『お気に召すまま』(36)をはじめ、『オセロ』(65)など50本以上の映画に出演しているベテラン俳優。『ハムレット』や『ヘンリー5世』などのシェイクスピア作品では自ら監督・制作・脚本を手掛けている。1989年に亡くなり、本作が最後の映画出演作となった。