HELL ヘル

カイル・ロードはモスクワの石油工場で働くエンジニア。半年後にアメリカ帰国を控え、妻グレイと幸せに暮らしていた。カイルはグレイのために久々の休暇を二人で過ごすことになっていた。カイルの帰りを待っていたグレイが何者かに襲われた。電話で悲鳴を聞いたカイルは大急ぎで家に向かうが、すでにグレイは無残な姿となって発見される。カイルは犯人を捕まえたが、裁判で下された判決は証拠不十分による“無罪”。犯人は判事を買収したのだ。不条理な判決と犯人への憎しみにかられ、カイルは法廷で男を射殺。これが重罪となりクラヴァヴィ刑務所へ送られることになった。このクラヴァヴィ刑務所とは、マフィアを筆頭に、世界各国の凶悪犯たちが収容される最も厳しい刑務所として知られ、囚人たちは地雷の埋まった危険地帯で終わりのない線路作りに従事していた。賄賂にまみれた看守たち、そして囚人同士が死ぬまで闘わせられるというサバイバル・ゲーム“スパルカ”。ここは、金と暴力だけが生き残る術の、まさに“地獄”そのものだった。法の名のもと暴カが蔓延るクラヴァヴィで生き残るため、カイルは“スパルカ”で闘うことを決意するのだった。自分を鍛え上げ無敵を誇るファイターとなり一目置かれる存在となった。カイルと囚人番号451は、多くの囚人の命が落とされたこのクラヴァヴィ刑務所を脱出し、暴力と賄賂にまみれた実態を世間に暴くことを決断をする。厳重な警備、仲間の裏切り、拷問。果たしてカイルはこの地獄を乗り越え、目的を果たすことができるのか。