10億分の1の男
フェデリコには特殊な能力がある。それは、カジノで勝ち続ける客がいると、さりげなく身体に触れて相手の“運”を奪って勝てなくする事ができるのだ。その能力は、幼い頃大地震で生き埋めになっていたところをサムに助けられ、その能力を授けられた。サムは、自分の財産もゲームで得たものも、いずれはすべてフェデリコに与えるつもりだった。しかしフェデリコはサムのもとから出て行こうとした。するとサムが現れ、フェデリコを抱きしめた。その瞬間、サムから与えられた能力をサムによって奪われ、荒涼とした砂漠の真中に1人放り出された。そして7年が過ぎた。飛行機の墜落事故が起こり乗っていた237人中たった1人トマス・サンスだけが生き残った。その頃フェデリコは強運な男を捜しており、飛行機事故の事を知ってトマスの病室に入りこんだ。「エースがでたら逃がしてやる」とカードを差し出すと、戸惑いながらトマスが引いたのはハートのエースだった。フェデリコと共に病院を抜け出したトマスはプレーすれば自由と大金を得る約束で“ゲーム”にエントリーする。参加資格は強運である事。ゲームに勝った者は30年間負けた事の無いサムに挑戦し、「世界一の強運」を手に入れる事ができるという。運”を賭け聖地ウカンカに集合し、世界一の強運を手に入れるのは誰なのか。
- 公開日
- 2003年9月20日(土)
- 脚本
- アンドレス・M・コッペル
- 撮影
- ハビエ・ヒメネス
- 音楽
- ルシオ・ゴドイ
- 製作年
- 2001
- 製作国
- スペイン
- 原題
- INTACTO
- 上映時間
- 108
- INTRODUCTION
- 本作は、ファン・カルロス・フレスナディージョの第1回長編作品である。彼は1997年、第69回アカデミー賞短編映画部門にデビュー作『Eposados』(96)がノミネートされ一躍有名になった監督である。この「10億分の1の男」は、2002年サンダンス国際映画祭正式出品を皮切りに2002年カンヌ国際映画祭批評家週間、2002年トロント国際映画祭ほか世界各国の映画祭で絶賛。2002年スペイン最高峰の第16回ゴヤ賞では7部門にノミネート、最優秀新人監督賞・最優秀新人男優賞を受賞した。本作のエグゼクティブ・プロデューサーは、新人監督の発掘に定評があるフェルナンド・ボヴァイラ。彼は「オープン・ユア・アイズ」(97)を経て「アザーズ」(01)を監督し、スペインだけでなくハリウッドでも大成功をおさめたアレハンドロ・アメナバール作品をプロデュースしている。また、「バニラ・スカイ」(01)でもエグゼクティブ・プロデューサーを務めた事は記憶に新しい。フレスナディージョはヴァラエティ誌による本年の「将来を注目すべき10人の監督」にも選ばれ、ハリウッド進出が今最も期待される。
- STORY
- フェデリコには特殊な能力がある。それは、カジノで勝ち続ける客がいると、さりげなく身体に触れて相手の“運”を奪って勝てなくする事ができるのだ。その能力は、幼い頃大地震で生き埋めになっていたところをサムに助けられ、その能力を授けられた。サムは、自分の財産もゲームで得たものも、いずれはすべてフェデリコに与えるつもりだった。しかしフェデリコはサムのもとから出て行こうとした。するとサムが現れ、フェデリコを抱きしめた。その瞬間、サムから与えられた能力をサムによって奪われ、荒涼とした砂漠の真中に1人放り出された。そして7年が過ぎた。飛行機の墜落事故が起こり乗っていた237人中たった1人トマス・サンスだけが生き残った。その頃フェデリコは強運な男を捜しており、飛行機事故の事を知ってトマスの病室に入りこんだ。「エースがでたら逃がしてやる」とカードを差し出すと、戸惑いながらトマスが引いたのはハートのエースだった。フェデリコと共に病院を抜け出したトマスはプレーすれば自由と大金を得る約束で“ゲーム”にエントリーする。参加資格は強運である事。ゲームに勝った者は30年間負けた事の無いサムに挑戦し、「世界一の強運」を手に入れる事ができるという。運”を賭け聖地ウカンカに集合し、世界一の強運を手に入れるのは誰なのか。
- CASTING
- ●ユウセビオ・ホンセラ スペイン、マドリッド出身。 33年のキャリアを持つベテラン俳優。『Arrebato』(79)ではポルトガルのファンタスポルト国際映画祭で最優秀男優賞、『Cabecitas Rubia』(01)ではニューヨーク・ラ・シネマ・フェ(ラテン映画祭)の銀のリンゴ賞を受賞、また本作ではゴヤ賞最優秀主演男優賞のノミネートを受けている。『マタドール〈闘牛士〉炎のレクイエム』(86)と『欲望の法則』(87)にも出演。 ●マックス・フォン・シドー スウェーデン出身。映画デビュー作は『Only A Mother』(1949)。『第七の封印』(1957)で高い評価を受け、名声を獲得した。主な出演作は、『野いちご』(57)、『女はそれを待っている』(58)、『処女の泉』(60)、他多くの作品がある。 ●アントニオ・デチェント 1987年、『El Lute:Camina o Revienta』でデビュー。この作品は興行的に大変な成功を収め、続編『El Lute・:Masana Sere Libre』(88)にも出演。主な出演作は、東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞した『リベルタリアス-自由への道』(96)、マイアミ・ヒスパニック映画祭で最優秀作品としてのシラサギ金賞を受賞した『Mararia』(98)などがある。本作でゴヤ賞最優秀助演男優賞にノミネートされた。
- 配給会社
- 角川ヘラルド映画