夏休みのレモネード

主人公は8才の少年、ピート・オマリー。両親と8人兄弟で暮らす大家族だ。夏休みに入る前、シスター・レオノラに、「悪魔の道を選ぶか神の道を行くかは今年の夏の行ないで決まります」と言われる。地獄行きになったらどうしよう。そこで、おにいちゃんのシェイマスは「異教徒をカトリックにさせれば、聖人になれて天国に行ける」と教える。ユダヤ教の教会堂で出会ったラビ・ジェイコブセンの息子ダニーと仲良くなるが、ダニは白血病を患っていた。ピートはダニーに、天国に行けるようにしてあげると約束した。教会の神父さんにいろいろ質問し、テストみたいなものに受かれば３年生になる前でも聖体拝領を受けられるらしい。そこで、ピートとダニーでそのテストを考えた。きっと“10個の課題”みたいなものを全部クリアすればいいはずだ。それで、ミシガン湖でダニーに「洗礼」をほどこして、砂浜を走ったり、石投げをしたり、ハードルをした。ダニーはどれもとても上手にこなした。最後に残ったのは遠泳だ。練習を重ね、ダニーは“１０個の課題”をやり遂げた！そこで、ピートは教会の棚から聖体を取りダニーの病院まで駆けつけるが、遅かった。ダニーは「天国で会おう」と伝言を残して逝ってしまった。いつかきっとまた天国でダニーに会える。そうしたらまた２人で一緒に湖のブイまで泳ごう。また一緒に石投げをしよう。また会える日まで、ぼくはダニーのぶんも、いっぱい生きるんだ。ピートは心から想った。