チルソクの夏
(C)2003 「チルソクの夏」製作委員会
長府高校の陸上部員郁子は、関釜陸上競技大会に出場した。1977年7月7日のこと。この大会は、下関市と姉妹都市の釜山との親善事業として、毎年夏に開催される。彼女は、同じ高跳び競技の韓国人の男の子、安大豪(アンテイホウ)に出会う。戒厳令中の釜山の夜、宿舎まで会いに来た安に郁子は淡い恋心を抱くのだった。「来年の夏、この大会で再会しよう」。二人はそう約束した。郁子の切ない初恋をなんとか実らせようと奔走する、同じ陸上部の真理、巴、玲子の3人。そして1978年の夏、下関に釜山の高校生たちを乗せた船が着き、少女たちの想いがあふれ出す。そして舞台は、26年後の2003年。郁子の胸に17歳の少女だった「あの夏」が鮮やかに甦るのだった。
- 公開日
- 2004年4月17日(土)
- 監督
- 佐々部清
- 脚本
- 佐々部清
- 撮影
- 坂江正明
- 製作年
- 2003
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 114
- INTRODUCTION
- 『陽はまた昇る』(2002年/日本アカデミー賞優秀作品賞)で監督デビューし、高い評価を得た佐々部清監督。これまでに『鉄道員(ぽっぽや)』『ホタル』等のチーフ助監督を経験している。本作は、監督の生まれ故郷下関を舞台に映画を作りたい、という夢を実現した作品だ。下関に生きる人々の日常淡々と描いた風景が心和む。出演は、主人公郁子役に水谷妃里。映画、CM、ドラマで活躍中の水谷が、映画初主演となる。親友の真理を演じるのが上野樹里。映画初出演の本作では負けん気の強い、向こう見ずな真理役を体当たりで演じている。郁子と同じ男の子を好きになってしまう、巴を演じるのは『バトル・ロワイアルII』でも注目される桂亜沙美。そして郁子を温かく見守る玲子役には、三村恭代が演じている。郁子の父親を演じるのは、下関出身の演歌歌手山本譲二。そして、2003年の郁子を高樹澪が凛として演じ、マラソンランナーの谷川真理が、2003年の真理役を演じている。また、2003年にデビュー30周年を迎えたイルカが高校教師役で特別出演。彼女による主題歌「なごり雪」の韓国語バージョンが映画を美しく切なく彩っている。
- STORY
- 長府高校の陸上部員郁子は、関釜陸上競技大会に出場した。1977年7月7日のこと。この大会は、下関市と姉妹都市の釜山との親善事業として、毎年夏に開催される。彼女は、同じ高跳び競技の韓国人の男の子、安大豪(アンテイホウ)に出会う。戒厳令中の釜山の夜、宿舎まで会いに来た安に郁子は淡い恋心を抱くのだった。「来年の夏、この大会で再会しよう」。二人はそう約束した。郁子の切ない初恋をなんとか実らせようと奔走する、同じ陸上部の真理、巴、玲子の3人。そして1978年の夏、下関に釜山の高校生たちを乗せた船が着き、少女たちの想いがあふれ出す。そして舞台は、26年後の2003年。郁子の胸に17歳の少女だった「あの夏」が鮮やかに甦るのだった。
- CASTING
- ●水谷妃里 1987年1月2日生まれ。千葉県出身。JT「新乳性飲料 SENOBY」のCMに出演。 ●上野樹里 1986年5月25日生まれ。兵庫県生出身。2001年「クレアラシルフェイスウォッシュ」のCMでデビュー。本作が映画初出演。 ●桂亜沙美 1984年6月12日生まれ。滋賀県出身。 1999年、週刊少年マガジン『BOYS BE…ALIVE』誌上オーディーションでグランプリを受賞。「バトル・ロワイアル2」に出演。 ●三村恭代 1985年9月25日生まれ。茨城県出身。サントリー「南アルプスの天然水」のCMや、CX「母の告白」等ドラマに出演。 ●淳評 1981年4月13日生まれ。愛知県出身。 本作がデビュー作。テニスでインターハイに出場した経験もあるスポーツマン。 ●高樹澪 福岡県出身。1981年、映画『モーニングムーンは粗雑に』でデビュー。1982年『ダンスは上手く踊れない』が大ヒット。リリアーナ・カヴァーニ監督作品『ベルリン・アフェア』に出演。 ●山本譲二 1950年2月1日生まれ。下関市出身。1974に歌手デビュー。1980年「みちのくひとり旅」が大ヒット。 ●夏木マリ 1973年「絹の靴下」でデビュー。80年代演劇で「芸術選奨文部大臣賞」新人賞をはじめ数々の賞を受賞。第75回アカデミー映画賞受賞作品『千と千尋の神隠し』に出演、『ピンポン』では日本アカデミー賞助演女優賞を受賞。 ●谷川真理 福岡県出身。1991年の東京国際女子マラソンで初優勝。現在も数多くのマラソン大会に出場。 ●イルカ 東京出身。1974年に「あの頃の僕は」でソロデビュー。1975年「なごり雪」が大ヒット。「なごり雪」が本作の主題歌となり、映画に初出演。