サマー・オブ・サム

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200歳の犬が俺に命令する…。 その夏、ニューヨークは連日37℃を超える熱さの中で、今にも暴発しそうな危険な空気に満たされていた。そして予想もしなかった大停電というアクシデントが発生し、街はゆっくりと狂い始める。やがて44口径の拳銃を持った殺人鬼が人々を無差別に殺し始める。いつしか彼は“サムの息子”と呼ばれるようになり、街の住人はただ恐れおののくばかりだった。 1977年N.Y. 恐怖に震えた最悪の夏をドキュメンタリータッチで綴った衝撃の問題作がいよいよやって来る。実話をもとにして、人はいかにして狂い始めるかを鬼才スパイク・リーが、はぎれのいいアップテンポな映像で目の前へさらけ出してくる。制作・脚本・監督そして出演と、ひとり4役をこなすエネルギーが、ギラギラと燃え盛る炎のように観客を圧倒してしまう。狂気とはなにか、そして人はみな誰でもが狂気の芽を自身の中に持ちつつ日を過ごしている、いつ、どんなきっかけでそいつが目を覚ますかわからない。スパイク・リーならではの危機感がズシッと伝わってくるようなパワーを、我々も本気で受け止めてみようじゃないか。 ※通称“サムの息子”デビット・バーコウィッツは、禁固365年の刑を受けて現在、なお服役中である。

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