ガールファイト

主人公ダイアナは17歳、ブルックリンの片隅に父親、弟と暮らす高校生。 父はどうしようもない飲んだくれ、母はそんな父の暴力に耐え切れず自殺。そんな環境の中でダイアナは、なにをするにも無気力で、自分の存在意義さえ見つけ出せずにいる。 まあ、こんなシチュエーション説定は割合ありがちで、だいたいのストーリー展開も読めそうな気がする。だからこそ、こういう作品では監督の感性と力量が、その出来の良し悪しを大きく左右する。 クサマ監督は今作が初監督でありながら、サンダンス映画祭において圧倒的な支持を得、グランプリと最優秀監督賞受賞を果たした。ふとしたきっかけで、自分を生かせる可能性のある、打ち込める目標を見つけた少女の自立していく姿をビビッドに描いて、深みのある作品に仕上げている。監督として思い入れが強すぎるのか、所々に独りよがり的な飛躍や、ストーリー上の強引さはあるものの、みずみずしさにあふれた映像は、それらを充分に補って、観客の共感を無理なく得られるだけの出来栄えとなっている。 ※クサマ監督は日本人の父を持つハーフ。自身少女時代にボクシングに打ち込んだ経験があり、それがこの作品にも生かされている。最近ボクササイズなどで女性の注目を集めているスポーツでもあり、女性にとって元気のでる映画でもある。
公開日
2001年5月12日(土)
監督
カリン・クサマ
脚本
カリン・クサマ
撮影
パトリック・ケイディ
音楽
セオドア・シャピロ
出演
ミシェル・ロドリゲス ポール・カルデロン ジョン・セイルズ
製作年
2000
製作国
原題
GIRLFIGHT
上映時間
110
配給会社
松竹

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