すてきな16才
(C)KADOKAWA 1962
ニコニコナイロンの本社ではミスシームレス・コンテストの真最中、と、そこへ現われたうす汚ない船員、女社長の浪江に向つて「ボンジュール・マダム」と呼びかけた。パリで孤児となった孫の克美が一人で帰って来たものと分って、おばあちゃんの喜びはひとしおだが、苦い顔の連中がいる。克美にとっては叔父にあたる専務の伝八郎一派である。息子の恒男は、カメラに夢中の頼りない男だがガールハントは得意中の得意。足の悪い浪江が克美を社長のあとつぎにと考えているので、専務派の島と社長派の向井らは攻防戦を展開する。そんなことにはおかまいなく十六才の克美は、ツイスト踊って、唄っていればごきげんである。