復讐するは我にあり
(C)1979 松竹/今村プロダクション
九州・日豊本線築橋駅近くで、多額の現金が奪われ惨殺された二つの死体が発見された。事件の容疑者として浮かび上がったのは、榎津巌という男である。しかし榎津は警察の追及をあざ笑うかのように、九州から浜松、東京で五人を殺したうえ、史上最大とも言われる重要指名手配の公開捜査をかいくぐって逃亡を続ける。時には大学教授、時には弁護士と称して、殺人、詐欺、己の欲望のままに女に明け暮れる冷血で大胆な榎津。驚くべき犯罪の才能をみせるこの男の行く末とは…。彼をこれほどまでに駆り立てたものはなんだったのか。そして、その生き様が社会に、我々現代人に問いかけるものとは、いったい何なのであろうか…。