手をつなぐ子等

特異児童、それが中山勘太だった。三回も学校を替わって、どんな先生が受け持っても、日ならずしてサジを投げてしまう。可哀想な子、両親さえ持て余して、勘太の顔を見るたびに深いタメ息をつくのだった。 ところが、父親は召集されるこちになり、母はあわてた。そしてもう何度も足を運んだ小学校の門を、今日は一層沈うつな面持ちでくぐった。そこで松村という児童の心を良く知った先生と出会う。

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