その後の蜂の巣の子供たち
「蜂の巣の子供たち」(1948)の続編。
蜂の巣の子供たちも、いまでは伊豆山麓に巣をかまえて自給自足の生活を営んでいる。ある日、婦人雑誌の記者田島エイ子が訪ねて来て、子供たちの座談会を開き、その記事が雑誌に掲載されたことから意外に世間の反響をよんで、子供たちの世話をしたいという青年たちや、蜂の巣に収容を望む浮浪児たちが訪ねて来ることが多くなった。女子大学生の小林真気子と尾崎泰江も夏休みを利用して手伝いにやって来たが、結局彼女たちの親切も、自己満足を購う手段でしかなかったので、蜂の巣の子供たちには有難迷惑に終わってしまった。