時代屋の女房
(C)1983 松竹
東京・大井で35歳独身の安さんが営む古道具屋「時代屋」に、ある夏の日、野良猫を抱え、銀色の日傘を差した真弓と名乗る女が現われ、そのまま店に居ついてしまった。真弓は「それ以上踏み込まないのが都会の流儀」と、どういう過去の持ち主なのか語ろうとせず、安さんも「何も言わず、何も聞かずが好きだから」と、あえて聞こうとはしない。ふっと店を出たまま、しばらく帰ってこない日が続いたかと思うと、何事もなかったかのように戻ってくる真弓。そしてまた彼女がいなくなった。今度はいつもより長いようだが…。