現代仁侠伝
元・関西会系一ツ木組幹部・古場克巳は、二十年前に組を離れ、現在はボクシングの世界タイトルマッチをはじめとするイベントを取り仕切り、国際実業家の仲間入りを果たしている。古場の会社は一ツ木組の大きな資金源にもなっているが、そうした関係を越え現組長・浅川洋とは同じ夢を支え合う親友であった。その浅川が、次期総長の座を巡る対立から、関西会系蒼心会組長・木島剛の手によって殺害される。木島は、更に、資金源として古場を狙い、警察とマスコミを利用し、古場の実業家としての信用を失墜させる。すべてを失った古場はヤクザ社会の真っ只中に戻っていく。どこまでも仁侠に生きる為に…。