京化粧
(C)1961 松竹
祇園の芸妓園には旦那の田中と絵を勉強している愛人三野村があった。旅館で三野村のモデルになっているところへ田中が来たので一悶着起り、園は一室に逃れた。その部屋には翻訳を業とする山岡が東京から遊びに来ていたが、園を一目みた彼は美しい女だと思った。数日後朋輩の小菊、吉弥らと八坂神社からの帰途、山岡と出会った園は先日の非礼を詑び山岡の京都見物の案内を買って出た。山岡は園の身上話をきいた。彼女は弟を学校に行かせたいために芸妓になったがその弟が死んだので何のために生きているのか悲しくなるといった