右門捕物帖 卍蜘蛛
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大友柳太朗版シリーズ第5作。
松もとれぬ江戸に連続殺人。殺されたのは歌舞伎役者沢村鶴之丞と吹替え役虎松、いれも赤い矢で胸を射抜かれていた。むっつり右門は、虎松の胸にあった卍蜘蛛の刺青にカギがあると睨む。虎松殺しの現場の荒れ寺から南蛮渡来の金銀細工と下田唐人廟の護符、血のついた手拭が出てきた。一方、あばたの敬四郎は鶴之丞の娘みすずの部屋へ逃げこんだという浪人の探索に躍起。が、右門は、海猫の権十郎という労咳やみの片眼の島抜け人を鶴之丞が殺された日、乾分の伝六が見かけたということから、かの浪人を犯人でないと断定した。