あばれ獅子

(C)1953 松竹
十二代将軍家慶の頃。四十石の旗本勝小吉は剣に秀れ覇気もある男だったが、太平の世の中では彼の評価も薄く、放蕩無頼の生活で鬱憤を晴らして居たのがたたって三十五歳の若さで隠居を命ぜられた。が、苦しい中にも一子麟太郎だけは江戸随一の剣客島田虎之助の門で修業させて居た。或夜麟太郎から新しい学問、蘭学を勉強したい旨を聞いた小吉は「お前のお袋に楽しい日を送らせてやってくれ」としみじみ云い、女房のお信を泣かせた。

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